
当社は、リサイクル技術に関する多くの特許を取得しています。この『真空炉』もそのうちのひとつです。
トヨタ自動車様、川崎重工業様との共同開発により、世界初の脱亜鉛メッキ鋼板のリサイクル装置として、平成5年に完成いたしました。この発明により、鋼板屑を良質な溶解原料に再生することができるようになり、さらに金属亜鉛の回収を同時にすることが可能となりました。

真空炉

亜鉛メッキ鋼板は防錆機能を備えているので、自動車ボディの内外板などに多用されています。自動車ボディの生産工程においては、切断・プレス加工がなされる為、亜鉛メッキ鋼板屑が大量に発生する事となります。従来の脱亜鉛方法では、大気圧下にて高温度に加熱されるので、鋼板屑表面は亜鉛の酸化を引き起こしていました。この酸化が、溶解原料として再生利用する際に大きな障害となっていました。
そこで、この問題を解決する為に、次のような除去方法を発明しました。亜鉛メッキ鋼板屑を大気圧にて予熱した後、予熱鋼板屑をある真空度以下にて高温で加熱する事で、亜鉛を蒸発させます。このように、鋼板屑と亜鉛を分離し、更に真空度を維持しつつ、蒸発亜鉛を冷却凝固させることで金属亜鉛を精製することが特長の亜鉛除去方法です。また、この装置では全体的に急速過熱が達成されるように、特殊な形状のバスケット(亜鉛メッキ鋼板屑を入れる台)を使用しています。加えて、炉壁貫通部の低温部表面に亜鉛蒸気が付着することで、搬送用回転ローラーを不円滑や不能にする事を防ぐ回転ローラーも取り入れました。
以上のような、亜鉛除去装置をより高機能にする、この2つの技術も当社の特許技術です。この除去方法により、鋼板屑と亜鉛への分離が促進され、鋼板屑は主製品として良質な溶解原料に再生することできるようになり、副産物として酸化していない金属亜鉛が回収できるとともに、真空処理炉の構成材料の侵食を有効に防止できるようになりました。